企業や組織の1割が「Tor」利用、潜在する情報漏洩リスク ?

企業や組織の1割が「Tor」利用、潜在する情報漏洩リスク ? パロアルト調査
(Security NEXT – 2012/10/25 )

パロアルトネットワークスは、通信ルートを隠蔽する「Tor(The Onion Router)」が約10%の国内組織において利用されていたとの調査結果を発表しました。

Torというのは、インターネット上の通信規約TCP/IPで、通信経路を匿名化する技術で「トーア」と読むそうです。

子供のころ、よく「透明人間になったら何がしたい?」と聞いたり聞かれたりしたものです。

自分の居場所や正体を隠せるのであれば、どんなことがしたいか、何ができるかを考えるのは楽しいものですが、思いつくのは大抵「よからぬこと」で、人や社会のためになることはあまり浮かばなかったのではないでしょうか。

PCの世界でも、最近では、ウィルスを送り込んだ他人のPCを遠隔操作して、犯罪予告犯に仕立て上げられて、誤認逮捕までされてしまったという事件が記憶に新しいところです。

そういった仕組みが、調査対象となった企業や組織の1割で利用されていた、というのですが、どのような目的で利用していたのかが気になります。
企業自体が「なりすまし」により何らかの行動を起こすケースのほか、企業の構成員またはそこに出入りする者が機密情報を外部に漏えいするケースなどが考えられ、今回の発表でも、このようなビジネス上のリスクが指摘されており、プロキシやURLフィルタリングのログでTorのダウンロードサイトにアクセスしていないか、通信履歴にTorを利用した形跡が残っていないか等をチェックするよう呼びかけています。

ただ、Torを使用すると極端に通信速度が遅くなるそうなので、あまり頻繁に使用するとしたら、「仕事にならない」というのが現実なのではないでしょうか。

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